不動産投資を行う際に、重要になるのが「利回り」です。ここでは、利回りとはなにか、不動産投資でねらうべき利回りについて解説します。

利回りとは 

利回りとは、年間で投資額に対して利益が得られる割合(投資回収率)をいいます。不動産投資における利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2つがあります。

(1)年間家賃収入÷物件購入価格×100=表面利回り

例:年間家賃収入100万円÷物件購入価格1,500万円×100=6.6%

(2)(年間家賃収入‐年間諸費用)÷(物件購入価格+購入時の諸費用)×100=実質利回り

例:(年間家賃収入100万円‐年間諸費用10万円)÷(物件購入価格1,500万円+購入時の諸費用100万円)×100=5.6%

(1)は、単純に、年間家賃収入から物件購入価格を割った計算式で、「表面利回り(グロス利回り)」と呼ばれています。例は、年間の投資回収率が6.6%であり、不動産物件を1500万円で買うと15年で投資資金が回収できることになります。

(2)は、年間家賃収入に年間でかかる諸費用を加えた金額を物件購入価格と購入時にかかる諸費用(仲介手数料や保険料など)で割った計算式で、「実質利回り(ネット利回り)」と呼ばれています。例は、年間の投資回収率が5.6%であり、(1)と同じ不動産にもかかわらず利回りが下がり、投資資金の回収まで約17年かかることになります。表面利回りよりも実質利回りの方が投資回収率が低くなるため、投資用の不動産物件を確認する際は、必ず実質利回りを確認することをおすすめします。

利回りが高い物件と低い物件の違い

利回りが低い物件だからといって、必ずしも悪い物件ではありません。一般的に、投資用不動産の場合、利回りが低い物件ほどリスクが低く、利回りが高い物件ほどリスクが高いといわれています。例えば、比較的利回りの低いワンルームマンションの場合、都心であれば購入価格が高くなる分利回りが低くなりますが、入居者がつきやすいため空室リスクも低くなります。一方、郊外であれば、購入価格が安いため利回りが高くなるように見えますが、入居者がいない場合もあり空室リスクは都心と比べて高くなる傾向にあります。また、空室リスクのほかにも、家賃値下げリスクや修繕リスクなどが考えられ、試算上の利回りは高く見えても、購入後に想定外のリスクが起きる可能性があります。

利回りだけで判断してはいけない

長期保有を前提とした不動産投資の場合、利回りの高い物件よりも、購入前の資産計画をしっかりと再現できる(再現性のある)物件を購入することが大切です。築年数が古い物件の場合、購入金額が下がるため、利回りは7~8%と高くなることがあります。しかし、入居者の入れ替えのたびに家賃が下がったり、想定外の修繕費がかかることも予想され、資産計画の再現性が低いケースが多いといわれています。資産計画を再現するには、入居者がつきやすい物件であることが一番です。駅に近く、築年数が新しく、設備が整っているような物件であれば、空室リスクも低く、家賃も下がりにくく、修繕費もあまりかからないことが予想されます。そのような物件は、比較的購入価格が高くなるため、実質利回りは低くなることが多くなります。しかし、長期的に保有するのであれば将来のリスクを見越した選択をすることが重要です。

不動産投資は何%くらいがねらい目か

首都圏の中古ワンルームマンションの場合、利回り4%程度が相場です。ただし、資産計画の再現性のある物件を検討する際には、たとえ利回りが平均以下でも、長期保有に見合った物件を選択することをおすすめします。