不動産投資には様々なリスクが伴います。しかしそのリスクについては、不動産投資を行う際には不動産会社からたくさんの説明を受けるでしょう。不動産投資セミナーなどに参加して知識を深めている方も多くいます。ですからリスクに関しては十分理解しているし何が起きても大丈夫、という方もいるかもしれません。しかし、不動産会社が全てのリスクについて細かく説明している訳ではありません。不動産会社によっては売ることを優先して、言いたくないことは隠してまで売ろうするような会社もあります。今回の記事では不動産会社が説明しないリスクについて、詳しく解説していきます。

支出項目をきちんと説明してくれない場合もある

投資用不動産を購入する際、下記のような購入後のシミュレーションを使って説明を受ける場合が多いでしょう。賃料収入から支出を引いて、年間の手のこりの金額を表にしたものを見ながら購入を検討します。

しかし不動産会社の作成したシミュレーションが必ずしも正しいとは限りません。収入だけでなく支出の項目がきちんと記載されているかどうかは必ずチェックするようにしましょう。支出で漏れていることが多いのが固定資産税や修繕積立金などです。特に注意したいのがこれらの金額は、常に一定ではないことです。修繕積立金は長期修繕計画に基づいて積立を行っている場合もありますが、積立金が不足しているマンションもあるため築年数の経過に応じて値上げとなることもあります。また想定外の設備の故障によって、修繕費がかさむケースもあります。マンションの場合は固定資産税は築5年目までは半額になる軽減税率がありますから、6年目から税額は大きく上昇します。同じ様にマンションの管理費や修繕積立金も、一定年数経過後に上昇している物件もあります。このようなリスクをしっかりとシミュレーションに織り込んでいるかどうかは必ずチェックしましょう。先ほどのシミュレーションで固定資産税や修繕積立金が上昇すると、下記のように収支がマイナスになってしまします。

お金を借りることへのリスク

不動産投資には借入が付き物です。投資の規模が大きくなるほど、何千万・何億円と借入の金額も増えていくことになります。住宅ローンで数千万の借入をした際、とても大きなプレッシャーを感じた経験のある方も多いと思いますが、不動産投資を行っていくとそのような感覚はマヒしてしまいがちです。投資用不動産の場合の借入は、毎月の賃料収入が発生しますから住宅ローンとは確かに違うのですが、大きな金額を借入していることには変わりありません。賃料の下落リスクは当然購入時に説明があるかと思いますが、想定以上に賃料が下落する可能性もあります。賃料が変わらなくても、金利が上昇して返済額が増えることもあります。仮に賃料収入が無くなった場合でも返済義務が消える訳ではありません。物件を手放したとしても、残債が残る可能性もあります。借入をすることが悪い訳ではないですが、このようなリスクをしっかりと想定して、余裕のある借入をすることが重要です。

長期的な目線で検討しているか

不動産投資は短期的な目線だけでなく、20年30年の長期間にわたって検証することが重要です。不動産会社から説明される年間の収支がプラスだったとしても、数十年後も同じ状況が続くとは限りません。下記のように30年後の収支は大きくマイナスになっている事も珍しくはありません。

日本の経済は既に熟成しており、バブル期のような高度成長が再び訪れることは想定しづらいでしょう。足元では都内のマンション相場はバブルとも言われていますが、いつまで続くとは限りません。今後の賃料下落や不動産相場の市況は固めに見ておいて間違いはありません。不動産投資を行う際は、長期間でのシミュレーションを慎重に行うことをおすすめします。

災害や想定外のリスク

災害などの想定外のリスクも起こり得ることも認識しておきましょう。火事や地震だけでなく、コロナウィルスのような想定外の事態まで説明をしてくれる不動産会社は多くはありませんが、常に最悪のケースを想定しておくことは投資の際には重要です。不動産会社の説明は想定通りの収支が続くから大丈夫、というのが基本的なスタンスです、一方金融機関などが審査をする際には、最悪のケースを想定します。万が一購入した投資用不動産からの収入が0になったとしても返済できるかどうかが、融資審査のポイントです。金融機関の審査ほど固めに考える必要はないにしても、不動産会社の説明を鵜呑みにしないで慎重に判断することが不動産投資の際には重要です。

まとめ

不動産を購入する際には不動産会社からリスクの説明はありますが、営業マンや不動産会社によっては売りたい気持ちが優先してリスクに関する説明を省略してしまうケースがあります。聞いていなかったような想定外の事態が発生しても、一度購入をしてしまえば全てオーナーの負担で解決することになります。「不動産投資はリスクが少ないです」などの不動産会社の説明を鵜呑みにしないで、しっかりと自己責任で判断することが不動産投資の際には大切なポイントです。