不動産投資を行う物件を選ぶときに一番気になるのは、「利回り」だと思います。大金を使って不動産投資を行うわけですから、利回りの良い物件を購入して多くの利益を上げたいと考えるのが当たり前です。しかし利回りの高い物件は利回りの低い物件よりもリスクが高いため、特に不動産投資の初心者には向いていない物件であるといえます。では利回りとリスクの関係と、低利回りの物件を購入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、利回りの高い物件と低い物件にはどのようなリスクの違いがあるのかについて解説していきます。

利回りとリスクは比例する

利回りは表面利回りが家賃収入÷物件購入価格、実質利回りが(年間の家賃収入-必要経費)÷物件購入価格の式で求められます。この時、年間の家賃収入は満室の場合を想定して計算します。実質利回りのほうが必要経費を家賃収入から差し引いてあるため、より現実的な利回りであるといえますが、物件の利回りとして表示されるのはほとんどの場合表面利回りです。区分マンションの場合に入居者がいるときには、当然高利回りの物件のほうが多くの家賃収入を得ることができ、そのため高い利益を上げることができます。

一般的に区分マンションでも新築物件では物件価格が高額なため利回りは低くなりがちですが、入居者の需要が高いため空室率が低くなり、安定した家賃収入を得ることができるケースが多くなります。これは新築物件のみに言えることではなく立地が良い、物件そのものに魅力があるといった場合にも、同様に低利回りであっても入居者の需要が高く、空室率が低くなるため安定した家賃収入を得ることができる可能性が高くなります。反対に中古物件や立地が悪い場所にある物件は、物件自体の価格が安くなります。このような区分マンションは入居者がいる場合には高い利回りが期待できますが、需要が低いために空室期間が長くなることも考えられるため、安定した利益を上げることができないことが想定されます。このような理由から利回りのみで購入する物件を選ぶのは、非常に危険であるといえます。物件を購入する前になぜその物件の利回りが高いのか、または低いのかという理由についてよく考えてみるようにしましょう。

投資商品の中では不動産投資は低利回りの物件でも高利益を上げることが可能

都心で駅近の区分マンション物件に絞って利回りを見てみると、表面利回りは新築物件で4パーセント前後、築20年程度までの物件で4パーセントから5パーセント半ば、それ以上の築年数の場合には7パーセントから10パーセント程度が利回りの相場であると言われています。築浅の物件の利回りが低いのは前述したように物件本体の価格が高く、築古の物件の利回りが高いのは物件本体の価格が低いためです。空室率の低さから言えば築浅の物件のほうが有利であるため、安定して5パーセントかそれに近い利益を上げることができます。他の投資法で年利5パーセントを実現できる方法は、ほとんどありません。あるとしてもハイリスク・ハイリターンの投資方法であるため、元本割れのリスクなども想定しておく必要があります。そのため不動産投資において低利回りの物件を運用するほうが、他の投資法に比べて安定的かつ高利回りの投資を行うことができるといえます。

不動産投資初心者には低利回り物件がおススメ

これから不動産投資を始めようとしている不動産投資初心者には、低利回りの物件がおススメです。その理由には、以下のようなものがあります。

・ 高利回り商品は初心者には手が出しづらい
一般的に高利回りの物件には築古の物件以外にも、郊外の一戸建てや事業用物件、一棟ものの物件があります。このような物件は入居者が決まりにくかったり、莫大な物件購入費用が必要になったりするため不動産投資初心者には手が出しづらい物件です。このような物件の購入は、なるべく避けるようにしましょう。

・ 不動産投資の実績がないと金融機関は多額の融資をしてくれない
不動産投資の実績がないと、よほど資産価値の高いものを担保としない限り金融機関は多額の融資をしてくれることはありません。そのため不動産投資の初心者は、一棟もの物件などに比べると価格が安い新築か築浅の単身者用区分マンション投資から始めるようにしましょう。このような物件は入居者に需要が高いため空室リスクを低く抑えることができ、安定した不動産投資をスタートさせることができます。

・ 高利回りの物件には手間がかかる
高利回りの物件には、築古の物件が多いことは前述しました。このような築古の物件は、修繕や維持管理に非常に手間がかかります。また空室率も高くなりがちなので入居者集めも行わなければなりませんが、新築や築浅の物件に比べて需要が低いため、なかなか入所者が決まらないといった状況になってしまうことも考えられます。高利回りの物件には非常に手間がかかります。例えば新築物件や築浅の物件には入居者に需要が高いため、入居屋が付きやすいのですが、高利回りの中古の物件の場合は入居者のニーズが低いため入居者を付けるために広告を何件もの不動産業者やサイトに依頼する必要が出てきます。また、建物が古いため新築物件に比べると修繕が必要な個所も多く、費用や手間もかかりがちです。
このようなことに手を取られ過ぎてしまうともはや不動産投資ではなく不動産経営になってしまいます。自分が不動産を購入する目的が不動産投資である場合には、手がかかり過ぎる高利回りの物件は避けたほうが良いでしょう。

まとめ

ここまで、高利回りの物件と低利回りの物件の違いについて解説してきました。低利回りの物件であっても十分な利益を上げることができ、高利回りの物件であっても必ずしも高い利益を上げることができるとは限らないことがお分かりいただけたと思います。築古で高利回りの物件を上手に運用して高い利益を得ることも不可能ではありませんが、そのためには不動産投資の十分な知識と経験が必要になります。安定した不動産投資を行いたいと考えている人は、新築または築浅の利便性が高い立地にある、低利回りの物件を投資物件として購入することをお勧めします。高利回りの物件にも低利回りの物件にも、それぞれメリットとデメリットがあります。自分がどのような形で不動産投資を行いたいかという点をしっかりと考えて、収益物件を選ぶようにしましょう。